キャッシュレス決済が普及する中、多くの店舗でクレジットカード決済の導入が進んでいます。しかし、導入に当たって、「クレジットカードの手数料はどれくらいかかるのか?」「店舗の負担が大き過ぎるのでは?」と悩んでいる経営者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、店舗が負担するクレジットカードの決済手数料の相場や仕組み、そして手数料を支払ってでも導入すべきメリットについて解説します。
1. クレジットカード決済の手数料とは?(利用者と店舗の負担)
クレジットカード決済における手数料には、大きく分けて「利用者が負担するもの」と「店舗(加盟店)が負担するもの」の2種類があります。概ねご存知かと思いますが、要点を下表にまとめました。
手数料負担者 |
詳 細 |
| クレジットカード利用者の負担 | クレジットカードの年会費や、分割払いやリボ払い、キャッシングなどを利用した際に手数料を支払います。一括払いであれば、利用者に手数料はかかりません。 |
| クレジットカード払いを導入した店舗の負担 | クレジットカード決済で商品を販売した際に、売上代金の数パーセントを「決済手数料」としてクレジットカード会社へ支払います。売上代金からこの手数料を差し引いた金額が、店舗へ入金される仕組みです。 |
2. 店舗が負担するクレジットカード決済手数料の相場と内訳
店舗が負担する決済手数料の料率は、下表の通り、業種やビジネスの規模(取扱高)によって異なります。
クレジットカード決済を導入する際は、決済手数料の他にも、初期費用、月額固定費、決済ごとのデータ処理にかかるトランザクション費用などが発生する場合があります。導入に当たっては、これらを総合的に計算し、店舗の負担を把握することが重要です。
店舗の業種、サービスの種類や業態など |
手数料 |
詳 細 |
| コンビニ、大手家電量販店など | 1~1.5% | 取扱高が非常に多いことから、手数料は最低水準に抑えられる傾向にあるようです。 |
| 百貨店、スーパーマーケットなど | 2~3% | 大手小売は、店舗数や取扱高なども鑑み、比較的低目の利率になります。 |
| 医療機関、クリニック | 2~3% | 信用度が高いため、比較的低く設定されるようです。 |
| 小規模小売店や専門店など | 3~5% | 店舗数が少ない個人経営の場合、やや割高になる傾向があります。 |
| 飲食店 | 3~6% | レストランや居酒屋などは、このような利率で、客単価の高いクラブなどの場合は若干高めになる傾向です。 |
| 美容室、エステ、ジムなど | 3.5~10% | サービス提供が事業の場合、未回収リスクを考慮し、高めに設定されます。 |
| デジタルコンテンツ | 8~10% | 一般的な物販とは異なり、目に見える配送物がないため、不正利用や未払いリスクが高いと判断されるため、手数料も高めに設定されます。 |
3. 手数料を負担してでもクレジットカード決済を導入する4つのメリット
手数料という負担があっても、下表の通り、店舗にとってクレジットカード決済を導入するメリットは非常に大きいです。
メリット各種 |
詳 細 |
| 顧客数の増加が見込める | クレジットカード決済ができないと、振込や現金払いの手間を嫌い、購入をやめてしまう顧客もいます。クレジットカード対応は、決済の利便性を高め、ポイントを貯めたい顧客や海外からの旅行者などを取り込むチャンスにつながります。 |
| 売上拡大が見込める | 手持ちの現金が足りない場合でも、クレジットカードがあれば高額商品の購入や、ついで買い(クロスセル)がしやすくなり、結果として客単価や売上の向上に直結します。 |
| 代金未回収リスクと業務負担の軽減 | 銀行振込などの場合、入金確認の手間や未払いリスクがあります。クレジットカード決済なら、カード会社が与信確認を行うため未回収リスクが低く、入金確認の業務も自動化、軽減されます。 |
| 信頼性の向上 | クレジットカード決済を導入するにはカード会社の加盟店審査を通過する必要があるため、「審査をクリアした信頼できる店舗」としての証明になります。 |
4. 【重要】店舗が負担する手数料を顧客に上乗せするのは規約違反
店舗の経営者の中には、「決済手数料の負担を減らすために、クレジットカード利用時の商品価格に手数料分を上乗せしたい」と考える方がいるかもしれません。
しかし、決済手数料を利用者に請求する(価格に上乗せする)ことは、クレジットカード会社との加盟店契約の規約違反となります。発覚した場合は、契約取り消しになる恐れもあるため、絶対に避ける必要があります。手数料の負担は、あらかじめ商品価格や利益率の計算に組み込んでおくことが鉄則です。
5. 店舗の負担を減らす決済サービスの選び方
クレジットカード決済を導入する際、各カードブランド(Visa、Mastercard、JCBなど)と個別に契約するのは非常に手間がかかります。そのため、複数の決済手段を一括で導入、管理できる「決済代行会社」を利用するのが一般的です。
決済代行会社を選ぶ際には、候補を絞ったうえで、以下のポイントを比較しましょう。
決済代行会社選択時の留意点 |
詳 細 |
| 決済手数料の低さ | 店舗の負担を最小限に抑えるため、自社の業種や規模に合った適切な料率かを必ず確認します。 |
| 導入費用と月額費用 | 初期費用や月額費用が無料で、決済時の手数料のみで利用できるサービスは、初期投資の負担が少なくスモールビジネスにおすすめです。 |
| 入金サイクル | 売上が口座に入金されるまでのスピードは資金繰りに影響します。入金サイクルが早く、振込手数料がかからないサービスを選びましょう。 |
6. まとめ
クレジットカード決済の手数料は店舗にとって一定のコスト(負担)となりますが、それ以上に「売上拡大」「顧客満足度の向上」「業務の効率化」といった大きなメリットを貴店にもたらします。自社のビジネスモデルに合った最適な決済サービスを選び、キャッシュレス決済を有効活用してビジネスを成長させましょう。
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