非接触型決済は、クレジットカードやスマートフォンなどを専用端末にかざすだけで支払いが完了する決済方法であり、「コンタクトレス決済」とも呼ばれます。この決済方式は、ICチップが搭載されたデバイスやNFC(近距離無線通信)技術を利用することで実現しており、従来のカード挿入や暗証番号入力といった物理的な手間を省くことが可能です。
1. 非接触型決済の普及状況と種類
普及の動向
非接触型決済は、欧米諸国やアジア、オセアニアなど海外では既に日常的な決済手段として広く普及しています。日本では、Suicaなどの交通系ICが先行していましたが、近年はインバウンド(訪日外国人)の増加を背景に、クレジットカードの非接触型決済を取り入れる店舗が急速に増加しています。
さらに、公共交通機関においても、2025年度には多くの機関で、クレジットカードなどをかざすだけで改札を通過できる「オープンループ」と呼ばれる非接触型決済システムが導入される見込みです。これにより、非接触型決済の利便性が広く認知され、利用がさらに加速することが期待されています。そうした現況を鑑みると、非接触型決済はキャッシュレス決済の新たな潮流と言えるのかもしれません。
主な種類と支払い方式
非接触型決済の3分類
非接触型決済は、利用するデバイスや仕組みによって主に以下の3種類に分類されます。
| 種 類 | 詳 細 |
| クレジットカード決済(タッチ決済) | クレジットカードのICチップを端末にかざすだけで、暗証番号の入力を省略してスムーズに決済が完了します。日本では2019年頃から本格的に導入され、コロナ禍を経た昨今では、非接触型決済利用者の約50%がクレジットカードで決済を行っているとのこと。 |
| スマホ決済 | スマートフォンを利用する決済手段で、PayPayなどのQRコード決済や、Apple Pay、Google Payなどが含まれます。カード情報をアプリに登録するため、財布を持たずに決済できる点が特徴です。 |
| 電子マネー決済 | 交通系ICや専用の電子マネーカードを利用するもので、事前にチャージして利用するため、無駄遣いが防げ、予算管理がしやすいという特徴があります。 |
非接触型決済の支払い方式の種類とは?
支払いタイミングによって「前払い型(プリペイド型)」、「後払い型(ポストペイ型)」(例:クレジットカード)、「即時払い型」(例:デビットカードを登録したスマホアプリ)の3つの方式に分けられます。
2. 非接触型決済導入のメリットと課題
事業者と利用者、双方にとってのメリット
非接触型決済を導入することで、以下の通り、「店舗運営の効率化と顧客体験の向上」という事業者と利用者双方に対して多大なメリットが期待できます。
メリット各種 |
詳 細 |
迅速な支払いと混雑緩和 |
財布の取り出しや暗証番号入力の手間が省け、スピーディーでスムーズな支払い体験を提供できます。これにより、会計時の混雑緩和や待ち時間軽減に貢献し、顧客満足度向上につながります。特に飲食店では、ピーク時の回転率向上に直結します。 |
顧客層の拡大と売上向上 |
クレジットカードのタッチ決済は外国人観光客に、スマホ決済は若年層に需要が高く、決済手段の選択肢を増やすことで顧客層の拡大と売上向上が見込めます。 |
衛生面でのリスク回避
|
現金やカードの直接手渡しが不要なため、接触感染のリスクを軽減できます。病院やクリニック、薬局など、衛生面が重視される業態での会計業務に特に適しています。 |
業務効率化 |
現金でのやり取り(金額確認やお釣りの計算や手渡しなど)の手間がなくなり、会計業務の短縮につながります。POSシステムを導入すれば、各種キャッシュレス決済にまとめて対応できるようになり、さらなる効率化が期待できます。 |
導入における課題と注意点
非接触型決済は利便性が高い一方で、以下のような導入前に知っておくべき課題も存在します。ご留意のうえ、導入を進めましょう。
課 題 |
詳 細 |
利用金額の上限
|
クレジットカードのタッチ決済では、1回あたりの決済上限額が1万〜1万5,000円程度に制限されていることが一般的です。そのため、高額商品を購入する際は利用できず、従来どおりカード挿入と暗証番号入力が必要になる場合があります。 |
導入コスト
|
導入に当たっては専用の端末や機器を設置する必要があり、初期費用や運用、メンテナンスなどのコストが発生します。小規模事業者にとっては、こうした側面が導入のハードルとなることがあります。 |
3. 非接触型決済が向いている業態と導入方法
導入が推奨される3つの業態とは?
決済のスピードや衛生面が重視される以下のような業態において、非接触型決済は特に高い効果を発揮します。
業態 |
非接触型決済がフィットする主な理由など |
| 飲食店 | ピーク時の回転率を上げたい場合に有効となります。 |
|
医療機関 ドラッグストア |
現金授受が減ることで衛生的でスムーズな会計処理が可能になり、イメージアップにもつながります。 |
|
イベント事業 マルシェ |
チケット購入や物販の会計がスピーディーになり、顧客満足度の向上に貢献できます。屋外販売では、モバイル決済端末の活用が推奨されています。 |
効率的な導入方法
非接触型決済の導入には、決済機関と直接契約する方法と、決済代行会社を利用する方法の二つがあります。
決済代行会社を利用することで個々の決済機関との契約や審査、決済システムの構築を一括して任せられるため、導入までの期間を短縮できます。また、代行会社を通じてセキュリティ性の高い決済システムを利用でき、複数の決済手段を導入した場合でも入金タイミングを統一できるため、経理処理の負担軽減にもつながるというメリットがあります。
なお、発生する導入費用として、初期費用、月額利用料、そして取引ごとに発生する決済手数料などを考慮する必要があります。
4.まとめ
非接触型決済は、現代のビジネスにおいて、店舗の業務効率を改善し、お客さまの利便性を高めるために必要不可欠な重要なツールです。導入することで会計の煩雑さを解消し、売上アップと顧客満足度向上という多角的なメリットを店舗側とお客さまの双方が享受できます。今や、非接触型決済は、店舗経営者が無視できない、キャッシュレス決済の新たな潮流と言えるのかもしれません。
マルチ決済端末 楽天ペイ ターミナルを動画解説!
楽天ペイ(実店舗決済)についてのお問い合わせ、資料請求は以下からお願いします。
※こちらに掲載されている内容はページを作成した時点での情報となりますので、最新情報は各サービスや専門の機関等でご確認ください。